テロワール(Terroir)とは、「土地」を意味するフランス語terreから派生した言葉である。
もともとはワイン、コーヒー、茶などの品種における、生育地の地理、地勢、気候による特徴を指すフランス語である。 同じ地域の農地は土壌、気候、地形、農業技術が共通するため、作物にその土地特有の性格を与える[1]。
日本語では「テロワール」と片仮名転写してそのまま用いられているが、その作物における「生育環境」とでもいうことができる。英語では、フランス語起源の外来語であるためしばしばイタリック体で書かれる。
[1] Tanzer, Stephen. “What is terroir?”. 2015年7月23日閲覧。
「テロワール」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』(http://ja.wikipedia.org/)。 2017年7月4日 (火) 01:15 (日本時間)現在での最新版を取得。
町全体がユネスコエコパークに指定されている三重県大台町は、紀伊半島の東側という日本で最も降水量の多い地域にあります。 当社の眼前を流れる「宮川」は紀伊山地に降り注いだ多量の雨を源流に流量が豊富で谷が深く、三重県を西から東に横切る91kmという延長にも関わらず貯水ダムは2つのみと、保水力に優れ美しい自然環境が保全されています。
蔵のある柳原集落は宮川が中流域に差し掛かったところにあります。
川幅が広がる中流域には上流から運ばれて来た砂質岩の堆積物が発達した河岸段丘を形成しているため山間地の昼夜の気温差は大きく、更にその地質はこの地方では珍しい粘質砂土となっています。
この条件は米作りにとって非常に優れており、古くは伊勢神宮の神領地として集落をあげて御神米を奉納していたという由緒があります。
また、蔵の前を通る旧街道は世界遺産に指定されている熊野古道の沿道となっており、伊勢と熊野を結ぶ街道を多くの参拝客が利用していました。
時代背景とロケーションを考えると、江戸時代末期に柳原で栽培されていた品種は伊勢錦であり、熊野街道や伊勢神宮との結びつきによって全国へと広まったという事が伺い知れます。
紀伊山地の圧倒的な多雨に恵まれた水資源、その水が形成した地形、そして伝統文化との結びつきを感じる柳原の雄大な自然の中で、自社の圃場と蔵を囲むこの土地は私たちが世界に誇る事ができる唯一無二のテロワール(酒を取り巻く全ての自然環境)であり、そこで育った米で造る日本酒は他で再現する事のできない物だと考えています。
いずれは世界各国の日本酒ファンが思いを馳せこの地に来て頂けるよう。
三重県大台町柳原の気候風土を存分に感じる事ができる、米からの日本酒造りをもって、
この素晴らしい環境を次の100年へと繋いでいけるように。
これが私たちの考える未来図です。